ERA検査とは?費用や検査方法・痛みについてまとめました

ERA検査とは

ERA検査とは、子宮内膜着床能検査と言い、子宮内膜の着床時期のタイミング調べる検査です。
このERA検査は、10年以上の研究を経て、2009年に特許を取得した、比較的新しい検査です。
ERA検査によって着床ウィンドウを受容時期(Receptive)と非受容時期(Non-Receptive)に分類することができます。

不妊原因のひとつである子宮内膜

子宮の内側の組織のことを子宮内膜といいます。
子宮内膜は、受精卵を着床させるために毎月新しくなっています。
子宮内膜に受精卵が着床して、妊娠に至ります。
不妊の場合、子宮内膜にうまく受精卵が着床しないことが多く、これには様々な原因があるとされていますが、その一つに子宮の着床能というものがあります。
子宮内膜が受精卵を着床させる準備が整っていれば、その子宮内膜には着床能があると言え、着床能がある時期を着床ウィンドウ(着床の窓)と呼ばれています。
ERA検査では子宮内膜の着床ウィンドウを遺伝子レベルで解析することで、着床ウィンドウの時期を確認します。
着床ウィンドウの時期に胚を移植することで妊娠率が向上すると言われています。

 

適応(検査対象になる場合)

・良好胚を移植しても着床しない場合
・反復着床不全の場合
・移植できる胚が少ない場合
など

ERA検査方法

自然周期の場合は、排卵の確認後数日後に検査を実施します。
体外受精での胚移植の場合は、胚移植を行う、ホルモン補充周期に用いる薬を使い、ホルモン補充周期同様に、子宮内膜を調整し、検査を実施します。
検査は、細い管のようなものを子宮内に入れ、直接、子宮内膜組織を採取します。
検査方法に関しては、クリニックにより多少異なります。
気になるのが検査時の痛みだと思います。
痛みの感じ方には個人差がありますし、検査自体、検査器具や手技によるところが大きいので一概には言えませんが、全く痛みを感じない方は少ないでしょう。
クリニックなどのホームページなどには「痛みはほとんどありません。」と書いてあっても痛かった方はもちろんいらっしゃいます。

ERA検査費用

ERA検査は2回検査する場合があります。
初回の検査で着床ウィンドウが非受容時期(Non-receptive)だった場合は、1回目とはずらした時期に2回目の検査をします。
クリニックや検査機関によって金額は異なりますが、比較的新しい検査であるため金額が高いです。
だいたい1回の検査が20万円程度で、そのほかに、ホルモン補充周期に用いる薬剤の費用や診察料を考えると30万円程度かかる場合があります。

最後に

最新研究により可能になった、子宮内膜の着床能・着床ウィンドウを調べることのできる、ERA検査。
実際に検査をして着床ウィンドウのずれがわかり、妊娠された方もたくさんいらっしゃいます。
一方で検査では問題がなく、原因不明の不妊症で悩まれている方もいらっしゃいます。
痛みを伴う高額な検査にはなってきますが、もし原因不明の不妊症で悩まれているのなら一度トライしても良い検査だと思います。

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